ブロードバンドルーターの性能をはかる一つの指標にスループットというものがあります。
スループットとは、インターネットから受信したデータをLANに接続されているパソコンへ振り分けたり、パソコンからのリクエストに応じてインターネットに接続する時など、データの受け渡しに要する時間のことを言います。
ブロードバンドルーターは、ADSLモデムとパソコンの間に接続する機器で、複数のパソコンをインターネットに接続する場合に利用します。
ブロードバンドルーターには、WANポートが一つとLANポートが4つ程度あり、WANポートにはADSLモデムからの回線を接続し、LANポートにはパソコン側からのLANケーブルを接続します。
パソコンからインターネットに接続するよう要求が入ったら、ブロードバンドルーターは、プロバイダから割り当てられたグローバルIPアドレスを使ってインターネットに接続し、受信したデータをあらかじ各パソコンに割り当てておいたプライベートIPアドレスを使って送ります。
プライベートIPアドレスのよって送ったデータをグローバルIPアドレスに変換して通信することをIPマスカレード機能といいます。
ブロードバンドルーターは、複数台のパソコンをインターネットに接続する役割のほか、セキュリティーの役割も果たします。
グローバルIPアドレスを、各パソコンではなく、ブロードバンドルーターに割てることにより、防御壁(ファイヤーウオール)の役割を果たしています。
ブロードバンドルーターやハブとLANケーブルがあれば、LANを構築して複数台のパソコン同士で通信を行うことができます。
LANを構築するメリットは、ファイルやプリンタを共有できること。一台のパソコンの中に入っているWordやExcelで作成したデータを、他のパソコンからアクセスできる、プリンタやスキャナが一台あれば、複数のパソコンからそのプリンタやスキャナにアクセスできるなど。
ブロードバンドルーターでは、パソコンからWEBを閲覧したいなどのリクエストがあっときは、プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換してから通信を行います。これをIPマスカレード(NAPT)といい、IPの書き方を記録しておく場所をアドレス変換テーブルと言います。
NAPTでは、IPアドレスにポート番号をつけて送信側と受信側を識別します。こうすることで同じグローバルIPアドレスでインターネットに接続しているパソコンが複数ある場合でも、複数台同時にデータの送受信ができるようになります。
無線LANを接続する。
ADSLなど、すでに有線で接続済みのブロードバンド環境に新たに無線LANを接続するときは、ブロードバンドルーターのLANポートに、「無線LANアクセスポイント」を接続します。無線LANアクセスポイントとブロードバンドルーターは、LANケーブルで接続します。
無線LANは、ケーブルでつなぐ必要が無いので、電波が届く範囲内であれば室内を自由に移動してネットに接続できるメリットがありますが、有線に比べると通信速度が落ちます。
無線LANで接続する際には、通常アクセスポイントと呼ばれる電波を中継するネットワーク機器が必要になりますが、ブロードバンドルーターやハブのLANポートに接続すれば、有線LANと無線LANを同時に使用することもできます。
光ファイバー通信(FTTH)でインターネットに接続する。
1.回線事業者に、室内まで光ファイバーケーブルを引き込んでもらい、メディアコンバーター(回線終端装置)を設置してもらう。
2.回線終端装置とブロードバンドルーターをLANケーブルで接続する。
3.ブロードバンドルーターとパソコンをLANケーブルで接続する。
ファームウエアとは、ブロードバンドルーターなどのハードウエアをパソコンなどでコントロールするためのソフトウエアのこと。
ブロードバンドルーターの詳細設定はファームウエアを通じて行います。ファームウエアは時々更新されることがありますので、メーカーのホームページを時々チェックすると良いでしょう。
ゲートウエイ
ネットワークを別のネットワークと繋ぐ機器。
家庭内LANとインターネットの出入り口はブロードバンドルーターがその役割を担います。このときのゲートウエイはブロードバンドルーターになります。
ケーブルテレビ(CATV)回線でインターネットに接続する。
1.同軸ケーブルを室内へ引き込む。(回線事業者に依頼する)
2・同軸ケーブルをケーブルモデムに接続する。
3・複数台のパソコンをインターネットに接続する時は、ケーブルモデムとブロードバンドルーターをLANケーブルで接続する。
4・ブロードバンドルーターとパソコンをLANケーブルで接続する。
ADSLモデムには、ルーター型ADSLモデム、ブリッジ型ADSLモデム、USB型ADSLモデムがあります。
ルーター型ADSLモデムは、ルーターとモデムが一体となっているタイプで、LANケーブルを使って複数台のパソコンをインターネットに接続することができます。
ブリッジ型ADSLモデムは、LANケーブルを使ってインターネットに接続するタイプですが、複数台のパソコンをインターネットに接続する場合は、別途ブロードバンドルーターを購入する必要があります。
USB型ADSLモデムは、USBを使ってインターネットに接続するタイプです。
ADSLを始めるためには、ダイアルアップ接続と同様に送られてくる信号を変換するモデムが必要となります。このモデムのことをADSLモデムといいます。
ADSLモデムには、LANケーブルで接続するタイプと、USBで接続するタイプがあります。また複数台のコンピューターを接続する場合は、別途ブロードバンドルーターが必要になりますが、モデムとルーターが一体になっているものもあります。
ADSLモデムは、回線事業者から購入するもののほか、レンタルできるものもあります。また回線事業者以外のメーカーのものも市販されています。この場合は、選択したADSL回線に対応されているかどうか確認をする必要があります。