魔女狩り・著・森嶋恒雄
中世のヨーロッパは、ローマ教会をトップにおいたキリスト教的な世界国家であった。ヨーロッパの各国はその構成員の一部で、国民はこのキリスト教的な秩序に従わなければならないとされていた。
この秩序を乱すもの(反キリスト教的な思想や言論を主張する者)を「異端者」として摘発し弾圧するところから暗黒の歴史が幕を開ける。
遠い昔から伝承されてきた魔女行為は、当時の人々に様々な災いをもたらすものとして恐れらていた。
そしてこの魔女と宗教思想に対する異端者を結び付けることで、魔女弾圧を正当化する。
この時代に流行した疫病や自然災害、性交不能や流産、不妊などを魔女の所業とし、うわさや密告によって数多く人が逮捕され拷問によって魔女であることを自白させられて焼かれていった。
その時代に正義とされていたものが、必ずしも正義ではない場合があることを示す歴史上の事実のひとつです。
政治と宗教の結びつきを憲法で禁止している理由が分かる一冊です。
日本国憲法
第19条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。
第20条 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
3 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。
COLUMN
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